
体験学習という名の、宿泊行事に参加した。2泊3日の予定を無視して、2日目に途中退場した去年とは違い、今年は全部参加することにした。
修学旅行で3泊4日、沖縄まで行ったのだ。去年に比べて不安度は下がっていた。
最後の宿泊行事だ。なるべく悔いのないように終わりたかった。
体験学習では、困難なことがたくさんあった。でもそのたびに、夢愛ちゃんや響ちゃんたちに助けてもらい、ハイキングやラーメン作り体験、日光東照宮の観光を3日間かけて行った。
相変わらずお風呂や朝の支度は別行動だったし、夜もあまり眠れなかったし、歩くスピードも遅かったし、パニックにもなりかけた。それでも、ご飯はみんなと一緒に食べられて、あまり交流のなかったクラスメイトと話せて、カードゲームをしながら笑い合うことができた。そして何より、全行程に参加することができたのだ。
家に帰った私は、この思い出が新鮮なうちに記しておこうと、日記を開いた。帰り道は無理がたたったのか、わけもなく涙が止まらなかったけれど、それでも日記を書くことで、気持ちの整理をつけようとしていた。
日記を書いて、気付いたことがある。自然と、涙は収まっていった。
体験学習に行って、久しぶりに、本当に久しぶりに、「楽しい」という感情を思い出したのだ。それと同時に、どうして忘れてしまっていたのかもわかった。
笑えなかったからだ。ずっと、笑顔がなかったからだ。
だから笑えたことが、本当に楽しかった。
私にやっと、笑顔が戻った。