
なんだか私、握力が強いらしい。
高校生の時に体力測定で握力を測ると、試しに握っただけで「31」と表示されていた。
周りのクラスメイトたちがどよめいて、「え! 壊れてる?! 壊れてないよね?!」と確認された。
結局、壊れてなかった。私の握力が強いだけだった。
中学生時代は不登校で、高校でも場面緘黙症のため体育をすべて見学していたので、自分の握力が強いも弱いも知る由もなかった。
担任であり、同時に体育教師でもある菊池先生に笑われ、恥ずかしさに顔が赤くなる。普段から非力に見えているだろうに、私、力持ちみたい? やだ、恥ずかしい。
昔から不安を抑えるために、ずっと自分の手を握っていた。大きな不安を握り潰すせいで、勝手に握力が鍛えられたみたいだ。だからきっと、私の手は、昔からずっと何かに耐えていた。
緘黙状態で測っても驚かれたくらいだから、今本気で握力測定をしたら、もっと大きな数字が出ると思う。
気になる気もするけれど、また笑われるかな。