
私は障害者だ。それを認めてもらった上で、大学に通っている。
そんな私は、自分だけが特別で「普通じゃない」と思っていた。
けれど大学生活を送って、周りに目を向けていれば、障害者やマイノリティは私一人だけじゃないのだと思うことが多い。
目に見えてわかりやすい障害を持った人。例えば、車椅子ユーザーとか、白杖を持った人。そして目には見えない障害を持った人。私のように精神疾患を抱えている人もいるだろうし、手話で会話をしているろう者の学生も少なくない。
私の通っている大学はとても小さいけれど、その割には個性豊かな学生が揃っているように思う。
復学してからというもの、私には友達が増えた。同じように1年生の後期を休学していた子もいるし、外国にルーツを持っている子もたくさんいる。復学して2か月程度で、既に私は中国と韓国、モロッコとインドネシア人の子たちと知り合いになった。
サークルに交換留学生である韓国人の先輩が来た時は、勇気を振り絞って韓国語で声をかけてみた。
「よかったら、インスタ教えてください!」
このチャンスを逃したら、ずっと後悔することになると思ったのだ。
彼女は笑いながら韓国語で「いいですよ」と言ってくれた。
「なんてお呼びすればいいですか」と訊く私に、「ここは日本だから、名前でもいいけど、韓国っぽくするならオンニかな」と言ってくれた。
「オンニ」とは、韓国語で「お姉さん」という意味だ。女性が年上の女性を呼ぶ時に使う表現で、そこに血の繋がりが関係ないことも多い。
私には兄と妹と弟が一人ずついて、お姉ちゃんだけいたことがなかった。
だから私は大学生になって、初めて「オンニ」ができたのだ。
大学にいると、「本当にユニバーシティだ」と思う。
国籍も身長も出身地も学歴も、背景も年齢も何もかもが違う人たちが集う場所。
私は精力的に手話カフェやコリアンカフェに参加して、他文化を交換して、共有して、理解しようと努めている。
そして同時に、私の障害だって、誰かの成長する材料になればいいと思っている。
ずっと大学は、もっと怖くて厳しい世界だと思っていた。
でも復学してから、見え方が変わった。
大学は、世界が広がる場所だった。